亜鉛の過剰摂取による症状例
亜鉛は体の成分にもなっていて、毒性の少ないミネラルだといわれています。
ですが、意図的な亜鉛の過剰摂取等によって副作用(急性亜鉛中毒)
が出てしまうケースがあります。
中には重篤な症状もあるので、過剰摂取にはくれぐれも気を付けてください。
【亜鉛過剰摂取の症状】
■一時的な過剰摂取による症例
・めまい・頭痛
・全身の倦怠感(だるさ)
・発熱
・嘔吐
・肝臓障害
■長期の過剰摂取による症例
・免疫低下
・貧血
・下痢
・神経障害
・脱毛(ハゲる)
・肌の老化
よく報告されているのが、めまいと吐き気です。
同じくだるさも発症しやすい症状ではありますが、めまいや吐き気のように明らかな症状ではなく、
「なんとなくだるいなぁ」と不調を感じるものの受診に至っていない方が多い為かもしれません。
実際、過剰摂取の副作用を報告している方の中にも、
だるさ → めまい → 吐き気
といったステップで症状が悪化した、という方がいらっしゃいました。
亜鉛を摂取し始めて体の不調を感じ始めたら、
早めに摂取を中止したり、摂取量を少なくするなど調整して体内バランスを整えましょう。
報告例の中には、亜鉛サプリメントの含有量はたいして変わらないのに、
サプリメントを変更したら急に体調を崩し始めた、というものがありました。
特に化合物から生成されているサプリメントや海外製品の場合、
体質に合わなかったり、副成分との兼ね合いでうまく体に取り込まれなかったり、あるいは
取り込まれ過ぎて過剰摂取の状態になってしまったりするようです。
なお、継続している亜鉛の過剰摂取が続くと、
もともと肝臓疾患があるなどして機能の弱い方は、最悪のケースで肝臓障害を引き起こしてしまう恐れがあります。
またミネラルである亜鉛を摂りすぎてしまうと鉄などの他のミネラルの吸収を阻害してしまいますので、
バランスの良い摂取が大切です。
過剰摂取の副作用を引き起こす亜鉛の量とは?
先に挙げた過剰摂取の副作用は、通常の食事ではまず起こらないと思って良いでしょう。
というのも、「急性亜鉛中毒」を引き起こすのは、一度に2gの亜鉛を摂ってしまった場合だといわれています。
牡蠣100g中に亜鉛が「13.2mg」含まれていますが、通常の食事でまずこの「2g」には達しえません。
ほとんどが意図的に的に亜鉛サプリメントを超過摂取していることが副作用の原因となっているからです。
亜鉛はミネラルの一種ですが、このミネラル類は過剰摂取分は通常体外に排出されます。
なので、もしうっかり亜鉛を過剰摂取してしまっても、尿などから体の外へ出て行っているのでさして問題ではありません。
「うっかり2回分サプリ飲んじゃった…」
「牡蠣を大量に食べたのに、亜鉛サプリ飲んじゃったよ!」
(※牡蠣は亜鉛含有量が最も多い食品です)
といったパターンは副作用の心配はほとんどないといえるでしょう。
ただ過去に、
直射日光下に放置されているなどして、缶の亜鉛が溶け出してしまっている中身を食べてしまったために
吐き気をもよおした、という例がありました。
缶詰食品を食べた後、亜鉛の過剰摂取の諸症状が確認されるようでしたら、
まずは缶詰の消費期限を確認して、問題がなければ缶詰が溶けてしまっていないか、チェックしてみましょう。
▼くれぐれもサプリメントの過剰服用はしない!
体に必要な栄養素であっても、特定の栄養素を大量に摂りすぎてしまうと、
体に害を及ぼすものがあります。
亜鉛ももちろん、他の栄養素も、サプリメントを服用する場合は
くれぐれも摂取量を守るようにしましょう。
サプリメントは薬ではないからといって容量を守らずに摂取するにはキケンです。
亜鉛の効果を期待するあまり、
サプリを通常量の数倍摂る人や、海外製の亜鉛含有量の高すぎるサプリメントを服用するなどして、
意図的に亜鉛摂取量を多くしている方を複数お見かけしてたことがあります。
しかし、先の副作用症状を見返していただければわかりますが、過剰摂取は全くの逆効果です。
育毛を考えるあまり亜鉛を摂りすぎて脱毛に至ってしまったり、
滋養強壮のため過剰摂取で体調を崩してしまったり…。
必要な亜鉛の量が常に体内にきちんとあることで、適切な効果を発揮してくれますので、
せっかちにならずにゆっくりと、しかし着実に体の調子を整えていきましょう。
亜鉛サプリの選び方の参考に!安心して摂取できる亜鉛サプリランキング
亜鉛サプリは、近年の亜鉛の必要性が注目されていることから多くの種類があります。
そんな中でも、過剰摂取や副作用を気にせず安心して服用できる亜鉛サプリランキングを調査しました。
■適切な含有量であるか
■成分が安心素材であるか
■信頼できるサプリメントとメーカーであるか
■続けやすさはどうか
これらの点を中心を考慮してランク付けしています。
主成分やメーカーの安全性のほか、毎日の摂取を考えて継続しやすいサプリかどうかもみています。
一度亜鉛サプリを離脱した方も、初めて摂取してみるという方もどちらにも対応できるような内容にしましたので、参考にしてみてください。
ミルク牡蠣サプリメント | |||||||||||||||||||||
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高級牡蠣を30時間煮詰めて凝縮させた成分をソフトカプセルに詰め込んだサプリです。スタミナや毎日の元気に良い成分も加えられています。 |
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海乳EX | |||||||||||||||||||||
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1日2粒で生牡蠣5個分の栄養素が補給できるサプリメントです。牡蠣の生産から医薬品レベルの加工技術までこだわった商品です。
そのため1つのサプリメントで幅広い効果が期待されますが、
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カキプラスZ | |||||||||||||||||||||
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1日4粒で亜鉛が7mg摂取でき、ウコン・ブルーベリー葉・セサミンも同時に摂取が可能です。独自の熱分解加工により、品質の良い牡蠣エキスを抽出しています。
配合成分の品質にかなりこだわっていて、過剰摂取にもなりにくい配合量で、安心して続けられるところが魅力です。
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DHC亜鉛 | |||||||||||||||||||||
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1日1粒で15mgの亜鉛が補給でき、クロム・セレンも同時摂取が可能なサプリメントです。成分はグルコン酸亜鉛ですが、亜鉛が不足している人に便利です。
摂取量を調整できないところが難点ですが、商品へのアクセスのしやすさは◎。 |
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ファンケル亜鉛 | |||||||||||||||||||||
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亜鉛15mgとミネラルの吸収を高めるファンケル独自成分、植物ツイントースを配合したサプリメントです。
どちらかというと女性向けの商品で、毎日4錠の摂取が苦にならない方向けでしょう。 |
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食品と亜鉛サプリで過剰摂取になる?
亜鉛が多く含まれている食材は、牡蠣や豚のレバーなど特定のものであったり、
卵や大豆など毎日口にする可能性のあるものでも食材中の亜鉛量はごく微量であったりします。
そのため、牡蠣を含む食材と亜鉛サプリメントの同時摂取はキケンではなく、
気にしなくても大丈夫でしょう。
参考までに、亜鉛含有量の多い食材のご紹介です。
なお、ごまやパルメザンチーズなども亜鉛含有量上位の食品ですが、実際に100g摂取することが考えにくい食材は抜いてあります。
亜鉛含有量の多い食品ランキングトップ10
牡蠣 |
13.2 |
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豚肉(レバー) |
6.9 |
ほや |
5.3 |
牛肉(肩) |
4.9 |
かに缶 |
4.7 |
牛肉(肩ロース) |
4.6 |
牛ひき肉 |
4.3 |
牛肉(テール) |
4.3 |
たいらがい |
4.3 |
牛肉(ひれ) |
4.2 |
亜鉛含有量(100gあたり 単位:mg)
ただ、牡蠣の食べ放題やオイスターバーで牡蠣をたっぷり堪能したようなことがあれば、
その日はサプリメントをお休みしておくのが無難です。
既出ではありますが、亜鉛の過剰摂取は多くの場合、サプリメントの大量摂取や
海外製サプリが体質に合わないなどした場合に副作用が確認されています。
食品由来の亜鉛での過剰摂取はあまり伺ったことがありませんので、
食品とサプリメントの組み合わせにはそれほど敏感にならず、健康的な食事を摂るよう心がけることが大切です。
事実、亜鉛は70%も体外に流出している!
ちらほらと話に出てきましたが、実は亜鉛はとても吸収率の低いミネラルです。
データによって数値が大きく振れていますが、
おおよそ食品の30%が体内に取り込まれ、残りは排出されていると言われています。
さらに、亜鉛と相性の良くない食材や栄養素と一緒に摂取してしまうと、
吸収率が5%まで下がってしまうことがあります。
その相性の良くない栄養素とは、
食物繊維 タンニン シュウ酸 フィチン酸・ポリリン酸(食品添加物)
です。
ちなみに、厚生労働省が公開している「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」によると
亜鉛の摂取目安量はこちらになります。
日本人の亜鉛摂取基準(1日あたり)
男性 | 10mg |
---|---|
女性 | 8mg |
こども(小学生) | 5~7mg |
妊娠中 | 通常量+2mg |
授乳中 | 通常量+3mg |
サプリメントの中には体内への吸収率(摂取量の約30%前後)を考慮して
目安量以上の亜鉛が含まれていることがありますが、
日本製品の場合は日本人に適した含有量となっていますので安心です。
海外製の場合、特に欧米のサプリメントは欧米人の体の大きさや体質が異なるため、
含有量が多めに造られています。
これらを使用する際はくれぐれも体調を気にしながら摂るようにしましょう。過剰摂取の症状が出た場合には、
すぐさま使用を控えることをお勧めします。
亜鉛は摂取ときに気を付けるべき栄養素との兼ね合いが難しく、
またそもそも食品中の含有量が少なく、さらに吸収率の悪い栄養素ですから、
亜鉛の過剰摂取より、むしろ亜鉛不足が心配です。
特に日本特有の地質や食品添加物を口にすることの多い背景から、
毎日の摂取量は目安摂取量を下回っていると言われています。
亜鉛は健康的な心身の維持には不可欠な栄養素です。ぜひ、健康的な心身の維持のためにも、
家族で亜鉛摂取量について見直してみましょう。
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